【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第5章 違えない誓い
「ミーウ、準備できた?」
「うん、バッチリだよ」
キラーとキッドと一緒に出発する日の朝、わたしとミーウは朝早くに起きて旅に持っていく荷物の最終確認をしていた。
「……ねえ、ミーウ。本当にメアリー様やクザン……ミシュラにも……何も言わずに行くの?」
「……ええ」
ミーウは顔を俯けた。ーーこれはキッドから出発する日を伝えられた後、ミーウと決めたことだった。誰にも何も言わずに海に出る。理由は……。
ー海賊になることを……言えるはずがないじゃない。みんな、わたしが海兵になることを望んでいるのに……。
最初に聞いた時に答えたミーウの言葉。
「……本当に……メアリー様にも言わないの?」
「……」
ミーウは黙ってしまった。ーーミーウの母親であり、現在の世界政府のトップに君臨しているメアリー様は生まれつき病弱だった。そのため、精神的に負担がかかってしまうと、寝込んでしまうことが度々あるのだ。だけど……。
「……きっと、みんなに知られてしまったら……絶対に止められる」
「……」
海賊になりたいと言った時点で、海軍大将であるクザンがわたしたちを殺すつもりで止めに入るだろう。そうでなければ、自分たちの首が危ういし……何より、“伝説の天竜人”が海賊になったことで五老星が何を言い出すか分からないからだ。