【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第12章 花言葉の想い
2人は店を出てから、しばらく街を歩いていた。ーー迷子にならないように、恋人繋ぎで手を繋ぎながら。
「他にどこか行きたいところはあるか?」
「ううん。今のところは……」
アユナとキラーは並んでいるお店を見回しながら、そんな会話をしていた。
「あ……」
ふと、アユナはある場所で立ち止まった。
「どうした?」
アユナは立ち止まったまま、あるお店を見つめていた。
「?」
キラーはアユナが見ている視線の先を見た。そこには……。
「アクセサリーショップ?」
ーーアユナが見ていたのは少し離れた場所にあるアクセサリーショップだった。こじんまりとしているが、店のウィンドウにはキラキラと光に反射して輝いているブレスレットが並んでいる。
「……」
キラーは黙ってアユナの手をひいて、アクセサリーショップに向かった。
「キラー?」
「あの店が見たいんだろう?」
アユナは驚いて、目を見開いた。
「何で……」
「ずっと見つめていただろ? お前が気になっていることは、誰にでもわかる」
キラーは後ろにいるアユナを振り返った。
「行きたくないのか?」
それを聞いて、アユナは首を横に振った。そして、にこりと笑った。
「ううん。行きたかったの! ありがとう!」
それを聞いて、キラーも笑った。