【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第11章 2人の時間
キラーはアユナを見た。
「本当に美味しそうに食べるな」
「え?」
アユナはキラーを見た。
「そんなに美味いなら、おれにも一口くれ」
キラーはアユナが持っていたパスタが巻かれているフォークをアユナの手ごと掴み持って、自分の口に運んだ。
「あ!」
アユナは声をあげたが、パスタはキラーに食べられた後だった。
「本当だ。美味いな」
キラーは口元を親指で拭いながら、嬉しそうに笑った。
「キラー……」
「何だ?」
キラーは自分の名前を呼んだアユナを見た。
(……怒ってるな)
アユナは怒っていた。
(……何故だ?)
ー自分の予想では、いつものように恥ずかしがって顔を真っ赤にして俯いたアユナが見れると思ったのだが……。ーーアユナは男の人と喋ったり、手を繋いだり、間接キスをしたり……そのようなことはしたことがないから、恥ずかしがる反応をすると思ったのだ。
キラーは少し残念そうな顔をした。ーーキラーはアユナをいじることが島にいた頃から結構好きだったのだ。
「わたしのチーズ返して!」