第2章 沖田総司
数日後お勝手場に近藤さんが現れた。
「すまない、彩音、白米は余ってないか?」
「あ、白米なら少し余っていますよ」
そうそういってお櫃の中を見せると近藤さんは襷を身につけ手を洗うとそれをお握りにした。
「近藤さんがお握りを?珍しいですね?」
「いや、此は総司にと思ってな」
そう言うとお皿に丸いお握りを乗せて私に渡すと手を洗う。
「なるほど、なら私も総司に用事があるので一緒に行きますね」
「ん?おお!そうか、ならば一緒にいこう!」
近藤さんはそう言うと襷を外し総司の部屋へと向かう。
私もそれに続いた。