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赤い吸血鬼と女の子 [黒子のバスケ]

第5章 最終章



「ん、…っふ、」




しばらくじゃれるような口付けをして、
力が抜けきった私のくちびるを割って
そっと舌が差し込まれた


その瞬間、口の中に広がる血の匂い



自分の血の味のキスに思わずぎゅっと目を閉じた




「…んぅ……、」




口の中を撫で回すように赤司さんの舌が動いていく


気が付けば赤司さんの手は私の身体を這っていた




そして我に返る



「!あ、あの…赤司さっ」


「…なんだ」




キスを途中で遮るように顔を背けると
赤司さんは物足りなさそうに私を見た



いやいやいや

今、キスに紛れて何をするつもりだった




「…なに、ではなくて」


「?」


「…手、が」


「…手が、なんだ?」




質問の合間にも、赤司さんの手は素肌を滑っていく


なんだ?じゃない
こっちの台詞だ


なにをしているの、あなたは




「……あの、赤司さん、」


「、…どうした?」


「…私、そろそろ起きたいのですが…」


「…まだ早いよ」




そう言って、赤司さんはちらり、と窓の方を見た


カーテンの間から差し込んでくる朝日に絨毯が照らされている


起きる時間としてはまったく早くはない




「いいえ、いつも通りの時間ですよ」


「…………」


「まだ眠いようでしたら赤司さんはもう少し寝ていらして下さい

私はシャワーも浴びたいですし…」


「俺1人で寝ていたってしょうがないだろう」




君がいなきゃ意味がない、なんて言いながら縋るように私を抱き込む赤司さん


可愛いと叫びそうになったけれど、そんなことをしたら絶対不機嫌になるから止めておく



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