第5章 Ⅴ 謎の男
(遙視点です)
数日後、俺の家で緊急会議が行われていた
渚「では、これより、緊急会議を始めます!」
渚が大きな声で仕切り始める
ことの発端は3日前
渚「えぇー?怜ちゃん、今度の大会に出られないのー!?」
怜「申し訳ない・・・。」
俺たちは夏休み中にある小さな大会にエントリーしていたのだが、大会1週間前になって急に竜ヶ崎が家庭の用事で出られないというのだ
エントリーしている種目はメドレーリレーなので4人そろっていなければ出場できない
小さな大会とはいえ、部費のために少しでも多くの成績を残さなければならない俺たちにとっては貴重な大会なのである。
そこで誰かかわりに出場してくれる助っ人を見つけようという話になったのだ
真琴「一応クラスのみんなには声かけたんだけどダメだったよ・・・。」
渚「僕もいろんな人に頼んでみたけどダメだった・・・。」
真琴「ハルは?誰かいい人いない?」
「・・・・・いないな。」
渚「そうだ!マキちゃんに聞いてみようよ!」
「・・・はっ!?」
真琴「いや、渚。マキちゃんは学校違うし無理だろー。」
渚「でも、マキちゃんって中学はマコちゃんたちと同じだったんでしょ?岩鳶高校に知り合いがいるかもしれないよ?」
真琴「・・・たしかに、そうだな。」
渚「ねえ、ハルちゃん。マキちゃんに聞いてみて?」
「いやだ。」
渚「えー!?そんなこと言わずにさ~」
「しない。」
渚「そんなこと言ってると冬はひたすらランニングに筋トレだよ!?泳げなくなるんだよ!?いいの、ハルちゃん・・・!?」
「うっ・・・・・・」
渚の圧力に負けた俺は真咲に電話をかけることになった
プルルル プルルル
「・・・・もしもし?」
『もしもし、ハル?どうしたの?』
「いま・・・どこ?」
『いま?ちょうど練習が終わって家に帰る途中だけど・・・」
「いまから、うちに来れるか・・?」
『ハルの家に?うん、いいよ。じゃあ今から行くね。』
「あぁ。じゃあな。」
ピッ