第5章 Ⅴ 謎の男
そして日曜日・・・
『真咲ー!』
「瑞樹・・・!」
『今日はありがとう。えーと・・・久しぶりだな。」
「ほんとだね。元気そうでよかったよ。」
『あぁ。』
「で、例の女の子は?」
『後ろから見てるって』
「なんだそれ。」
『で、どこ行く?』
「遊園地!遊園地に行きたい!!」
『遊園地?いいけど・・・』
「やったー!私一回行ってみたかったんだよねー」
『じゃあ、行くか』
「うん!」
遊園地に着いた私と瑞樹は、童心に返ったように夢中で遊んだ
そして最後にカップルっぽいからという理由で観覧車に乗ることにした
『・・・でさあ、俺がその時・・・っておい、真咲!聞いてるか?』
「え、え!?なに?」
『だーかーら、どうして俺が水泳からバスケに変えたのかっていう話!』
「あ、あぁ。ごめん、ぼーってしてた」
『ったく・・・。・・・でもこうして2人で話すの何年ぶりだろうな・・・。』
「さあね・・・。久しぶりの再会がこういう形ってのもどうかと思うけどね。」
『だから本当に悪かったって!今度は俺がなんでもゆうこと聞くから。』
「え、ほんとに?」
『あ・・・あぁ。・・・たぶん。』
「よーし、じゃあ部活休みの日教えて。なんかあったら呼び出すから。」
『えぇ・・・!いや・・』
「部活がない日にしてあげてるだけでも感謝してよねー」
『うっ・・・』
「なに、なんか文句ある?」
『いえ、ないです・・・』
こうして私たちは無事にバレることなく一日を過ごしたのだった。