第4章 Ⅳ プールに行こう!
浮き輪を装着し、私は流れるプールに勢いよくダイブした
ハルも続けて入水
「あぁー、気持ちいいー」
浮き輪をつけているので溺れることもなく、ゆっくりと流れていく
ハルは私の浮き輪のヒモを握ったまま仰向けで気持ちよさそうに流れている
「ほんとに幸せそうに泳ぐねー・・・いいなぁ」
何気なくつぶやくとハルが目を開け顔を近づけてきた
「・・・・泳げないの?」
「うん・・・。」
「浮き輪とったら?」
「溺れちゃう。」
「・・・・・・。」
ヒョイッ
「えっ、あ、ちょっと!」
何を思ったのか、ハルが私から浮き輪を取り上げた
流れるプールは思ったより深く、私はばちゃばちゃと足をばたつかせる
「ああ足っ、つかないいっ・・・!」
ぎゅっ
私はとっさにハルの体にしがみついた
ハルは私の足をかかえ、水の中でお姫様抱っこをした
ハルの首に腕を回しやっと安全確保。
「・・・ほんとに溺れるんだな。」
「だからそう言ったでしょー!・・・もう!」
ハルは流れていきそうな浮き輪をつかみ、プールサイドに置いた
「ハル、浮き輪・・・」
「俺が腕をもっててやる」
「え・・・?」
「泳ぐぞ」
「えええ・・・!」