第2章 Ⅱ 離したくない
15分後
風呂から上がった真咲が居間に戻ってきた
「うわあ、おいしそうー!」
テーブルに並べられた料理を見て目をキラキラさせる
「たいした料理じゃないけど・・」
俺と真咲はテーブル越しに向かい合うように座った。
「和食なんて久しぶりだなー、いただきます。」
真咲は丁寧に手を合わせ、一口食べた
「・・・おいしーい!ハル、料理上手だねー」
「別に//簡単なものしか作らないし・・。」
「いいお嫁さんになれるねー」
「おい、俺は男だ。」
「冗談だよー、でもほんとにおいしいねー」
そういってほんとうにおいしそうに俺が作った料理をパクパク食べていた
「・・・向こうでは何食べてたの?」
「ドイツ料理だよ。でも向こうはお肉が中心だから太らないように注意しながら食べてた。」
「へー・・・、てか、もっと太ったほうがいいんじゃない?」
「・・・ん?」
「痩せすぎ、もっと食べろ。」
俺がそういうと真咲はすこし顔をムッとさせた
「男の人はねー、みんなそう言うけど、いざ太ったらすぐに嫌いになるの知ってるんだよー!」
「はあ?別に・・・、俺はならないけど。」
「嘘だー!」
「嘘じゃない」
「ほんとにー?」
「ならない」
「100キロになってもー?」
「ならな・・・っておい!どんだけ食うつもりだよ。」
「・・・まあ、ハルがそう言ってくれるんなら、もっと食べよう・・かな・・?」
真咲は少し照れた様子で目の前にあるおかずに手をのばした