第2章 Ⅱ 離したくない
「お昼どうする?マキちゃん、まだでしょ?」
「うん。そうだね、そこのお店で食べよっか!」
俺たち4人は空港を出てすぐのお店に入った。
荷物を置き、4人掛けのテーブル席に座った。
「マキちゃん、高校はどうするの?」
真琴が尋ねる
「国明館高校に転入することになってるの。」
「国明館高校か。うちの学校と結構近いね。吹奏楽部が有名なところ?」
「うん。そこに私が小学生の時に一緒に演奏していた仲間がいるの。」
「へ~、なんか僕たちと似てるね!」
「ふふっ、そうだね。」
それからご飯を食べ終わって真琴が急に立ち上がった。
「どうしたの?マコちゃん?」
渚が不思議そうに言った。
「そろそろ行くか!渚!!」
「え~、もう行くの?僕もっと『空気読め!』コソッ
「そ、そうだね!じゃ、じゃあハルちゃん、マキちゃん、またあとでね~!」
「ハル、俺たち先に行ってるから!じゃあな!」
「あ、おい・・・!」
そう言って真琴と渚はさっそうと店を出てしまった。
「おもしろいお友達だね。」
真咲がうれしそうに笑った。
「あぁ。」
真琴のやつ、2人きりになるようにわざと・・・
久しぶりに真咲と二人っきりになったな
何を話せばいいのかわからない
「ねぇ、ハル?」