第2章 Ⅱ 離したくない
「持つよ。それ。」
「ありがとう。」
空港で無事に会った俺たち
彼女のキャリーケースを受け取り真琴たちを探す
「あ!いたいた!はーるーちゃん!おーい!」
渚が向こうで大きく手を振っている
「お友達?」
「あぁ。水泳部の。」
俺たちは真琴と渚に合流した
「ひさしぶりだね、マキちゃん」
「真琴くん!久しぶりだね。」
「はじめましてー!同じ水泳部の葉月渚です!よろしくねー!マキちゃん」
「渚は1つ下だけど、小学校の時に俺とハルと同じスイミングスクールに通っていたんだよ。」
「渚くん、よろしくね。今日は来てくれてありがとう。」
渚を紹介したところで俺たち4人は空港の出口に向かって歩き出した
『マコちゃん。マキちゃんすっごいかわいいね』コソッ
『だろ?ハルのやつ、いつになったら告白するんだ?』
『よぉーし、こうなったら僕がハルちゃんのためにひと肌脱ぐよ!』
『え!?ちょ、渚・・!?』
「ねーねーマキちゃん!」
「ん?」
「マキちゃんって、彼氏いるのー?」
「へ!?」
「お、おまえ・・っ」
『渚のやつ・・また余計なことを!・・・でも正直すっごい気になる・・・!』
「いないよ~」
・・・ホッ
いないのか・・・よかった
「え!そうなの!?マキちゃんすっごいかわいいから、向こうの男の子がほっとかなかったんじゃない?」
渚が続けて喋る
「そんなことないよ、それに私は勉強しにドイツに行ったからね。」
「そっか~。だって!ハルちゃん!」
「はっ!?・・・///」
「うん?」
きょとんとしている真咲
あいつ絶対ワザとだな・・・