第27章 ♡Story24♡ 看病
「なんか関係を疑っちゃいますよ(笑)」
「っ......」
「でも百合ちゃん、今A.N.JELLの藤城柊と熱愛噂出てるんですよ?」
「っえぇ......大学の方でも、話題になっていますから......」
(っ何だろう、本当にこの人と関わっちゃいけないように感じる......)
「芸能人って大変そうですからね(苦笑)」
「そうですね......」
(っ早くこの場から離れねぇといけない気がする......)
「ぁ、じゃあ僕はそろそろ行きますね。
足を止めてすいません(苦笑)」
「いえ、俺のほうも後は会計を済ますだけですから......」
「そうだったんですか!
フルーツやゼリーの他にも何かを買うのかなって思ってました(苦笑)」
「ははは...(苦笑)」
「まるで具合悪い彼女の為に買ってあげてるみたいです(笑)」
「っ......」
「......あれ?その感じを見ると彼女さん熱を出したんですか?」
「っ違います!ただ、俺が食べたくなっただけです......」
「そう、ですか......」
「っ......」
(っこの人、異様に勘が鋭いな......何かと痛いところを突いてくるし......)
太輔は少しの恐怖心を抱きながらレジに行った。
「っ......」
会計途中、美咲はドリンクを1本買うだけだったのですぐに店を出た。
「っ......」
(百合の事がばれませんように......)
もし車に百合が居ることが分かれば大変なことになる、
太輔は美咲が気づかないことを祈りながら会計が終わるのを待っていた。
「合計670円でございます。」
「JCBで......」
「かしこまりました。」
「......っ"ホッ"」
(よかった......)
幸い美咲は特に振り向きもせず、自分の車に乗り駐車場を後にした。
「ありがとうございます。」
ホッと一息ついた太輔は、店を出て百合の待つ車へと向かった。