第5章 ♡Story2♡ ......見て?
数秒間のキスの後、百合は唇を離した......。
「ッ...ばッ...ぉ前...何して......。」
「これでも、からかってると思いますか......。」
「な、何でこんな、事......。」
「......それだけ、貴方が好き......ってことです。」
「ッ......。」
俺が固まっていると.....
「フフ......驚いている先生も、可愛いですよ?」
彼女は怪しく微笑んだ......。
......やっぱりコイツ......
「......百合、からかうにも程があるぞ......。」
「だーから、からかってないですよ?......だったら.....
もう一度やりますか、せんせ~い?」
百合は悪戯っ子のように笑う......。
「ッ....お前、いい加減n...「私のこと嫌い?」......」
「私のこと、嫌いですか......?」
「......。」
「嫌いなら、嫌いって言えばいいじゃないですか?
なのに、何で何も言わないんですか?」
「ッ......俺は......」
俺はまた言葉を詰まらせる......。
「......フフ、やっぱりハッキリしないんですね。
てことは......脈あり、って事で認識してイイんですね?」
「ッ...だから、俺は......。」
何故かはっきり言えない俺......何でだよ......。
「......また、来ますね。藤ヶ谷先生?」
百合は微笑みながら言い、背を向け帰って行く......。
「......。」
そして俺は、ずっとその姿を眺めているだけだった......。