第5章 ♡Story2♡ ......見て?
「藤ヶ谷先生~!!」
......まさかのまさか......
「藤ヶ谷先生の知り合いですか?」
「......。」
俺は呆然と突っ立っていた......。
俺が呆然としてると......。
「おわッ!?」
「先生!あの時以来ですね!」
女の子が俺のところに来ていきなり抱きついて来た......。
「え、彼氏って藤ヶ谷先生......?」
北山先生が驚いてこっちを見てる。
「ち、違います!彼女は......」
「元教え子の玉森百合です!」
そう、俺に抱きついてきたのは元教え子の......
百合だった......。
......おい、てかッ何でここにッ!?
「元、教え子?」
「はい、俺が教育実習生の頃初めて教えた子です......。」
「藤ヶ谷先生覚えてくれていたんですね!」
そりゃああんなに懐かれてたし......卒業式の時も
偶然会ったからな......。
「何でここにいんだ......。」
「だってあの時横尾先生が教えてくれたじゃないですか!」
「そ、そう......だったな......(汗)」
横尾先生......(苦笑)
「先生だ~い好きだよッ!」
「ちょ、生徒や他の先生が居る前で何言ってんだ!?」
あの時は小学校の頃に比べて
大分大人になったなと思ったけど......
あの頃と全然変わってねぇ......(汗)
「ポカーン......」
北山先生は話がついていけず、口を開けたまま呆然と
突っ立っていた......。
......当然だろう......。
「と、とにかく!一旦離れろ!」
「やーだッ!」
百合は笑顔で言い、一向に離れようとしない......。
(ッ...まずいってこんなとこ見られたら......)
「頼む......、少しの間だけでいいから......。」
「......ちぇぇ......。」
百合はなんとか俺から離れてくれた。
......渋々そうに......(汗)
「はぁ......何でここまで来たんだ、百合?」