第22章 ♡Story19♡ 一難去ってまた一難...
翌朝...
最初に目を覚ましたのは太輔、百合はまだ深い眠りについていた。
「......昨日は色々と疲れただろうからな、
ゆっくり休みな...百合......」
太輔は百合の頭を撫でた後ベッドから起き上がる。
一方の百合はテディベアを抱きながら子供のように寝ている。
「今日は日曜か。俺も、ゆっくりするか......」
起き上がった太輔は着替えを済まし、リビングに向かった。
それから30分、百合も重たい目を開けた。
「.....っ太輔?」
目を開けた百合は隣にいた太輔がおらず、
慌てた状態でむくりと起き上がった。
「っ......太輔!」
(っ太輔、どこに行ったの......?)
百合は辺りをキョロキョロと見渡す。
「っ太、輔......」
不安になった百合は目に涙を浮かばせた。
「ぅぅ......」
百合は傍にあったぬいぐるみを抱きしめる。
その時...
「っ百合......」
「ぅ...太、輔ぇ......」
さっきの声に気づいた太輔は少し慌てたように部屋に入ってきた。
「百合...何か怖い夢でも、見たのか?」
「......。」
百合は首を横に振る。
「......どうした?」
「起きたら太輔がいなくて......それで、不安になって......」
さらにぬいぐるみを強く抱きしめる百合。
「百合......」
「ごめん太輔、これくらいのことで叫んじゃって......」
太輔は無言で百合のところまで行き、隣に座った。
「たi.."ぽんっ"...っ」
「寂しい思いさせてごめん......」
「何で太輔が、謝るの?さっきのは私が勝手に......」
「......俺がいなくて不安だったんだろ?」
「っそれは......」
「今日は一日中うちにいる......落ち着くまで俺のところにいな?」
「っうん......」
ぎゅっ...
太輔は背中を優しく叩きながら、そのまま百合を抱きしめた。