第22章 ♡Story19♡ 一難去ってまた一難...
「朝飯、食うか?」
「......うん、食べる。」
微妙に足元をふらつかせながら立つ百合。
「百合、足元ふらつかせてるけど......大丈夫か?」
「うん、大丈夫だよ(苦笑)
ちょっと、部屋で着替えてくる......」
「......わかった。」
そう言うと百合は隣の部屋に向かっていった。
「......。」
それから10分程が経ち...
着替えた百合はリビングにやって来た。
「太輔、お待たせ......」
「っあぁ......丁度温め終わったところだから、すぐ食えるよ。」
(まだ目が虚ろだな......)
「ありがとう......」
「っあとさ百合......」
「ん?」
「ついさっき北山先生から電話が入って、大学の方で緊急会議が入ったんだ......」
「緊急、会議?」
「......あぁ。」
「......私は大丈夫だよ。家で大人しく待っているから(微笑)」
申し訳なさそうに言う太輔に微笑み返しながら言う百合。
「っ......」
(また無理に笑ってる......)
「心配しなくていいよ。一人でいることにも、慣れないとね(苦笑)」
「っ......わりぃ、百合......」
「ううん。今からうちを出るの?」
「あぁ......俺は、もう飯食ったからな......」
「了解、いってらっしゃい(微笑)」
「出来るだけ、早く帰ってくる......」
「うん。ほら、早く行ったら?緊急会議なんでしょ?
遅れたら厄介だよ(笑)」
百合は太輔の背中を押しながら言う。
「......わかった。じゃあ...行ってきます......」
「いってらっしゃい(微笑)」
「......鍵は、一応閉めておくぞ?」
「うん!」
「......。」
そして太輔は複雑な思いのまま、いえを出た。