第22章 ♡Story19♡ 一難去ってまた一難...
「......。」
(犯人は、同じ学校の奴か?)
『手紙の内容からして、
まだマンションに百合がいることは知られていないんですよね?』
「あぁ、でも学校の近くで待ち伏せとかしているんだったら......
分かるのも時間の問題かもしれない......」
『...そう、ですよね......。』
「裕太君......」
『一体、犯人は誰なんでしょう......』
「わからない......同じ学校の生徒か教師なのか、
全く知らない赤の他人なのか......」
『事務所も、それなりの対処はしてくれると思いますけど......
でも、不安で仕方ないですよ......』
「そうだよな......」
(そりゃあそうだろうな。裕太君にとって、百合は大事な妹だ......。
現に百合が俺のうちにいるって事だけでも心配しているだろうし......)
『でも、下手して家に帰ってこない方がいいですから......
もう少し、百合を預かってもらってもいいですか?』
「あぁ。」
『ありがとうございます。
本当は、記憶が戻るまでですけど......記憶、戻ったんですか?』
「大方、だけどな......でも百合のこと、ちゃんと思い出したよ。」
『なら、良かった(微笑)
また百合を、そういう風に呼んでくれて......』
「......。」
『貴方になら、百合を任せてもいいって思っていたんです。』
「ぇ......」
『うちの親も承諾です(笑)
これからも、うちの妹をよろしくお願いします(微笑)』
「え゛......ぁそれって......(汗)」
『そのままの意味ですよ。でもたまには顔を見せるようにお願いします(笑)』
「ちょっ......」
『俺はもう直接百合を守れないけど......百合を守ってやってください。
あいつ、ああ見えて繊細だから(苦笑)』
「裕太君......っわかった、俺が百合を守る。
現に、誕生日の日に約束したから......」
(このネックレスにも、誓ったからな......)
太輔はネックレスを強く握りしめる。