第5章 ♡Story2♡ ......見て?
『百合!お前今、何時だと思ってんだよ!?
遅くなるなら連絡くらいしろよ!』
着信の主はお兄ちゃんだった......。
「ご、ごめん......連絡入れるの忘れてて......」
『ったく......みんな心配してんだぞ?!
電話何回かかけたけど出なかったし......。』
「ごめんなさい......」
『......で、今どこにいるんだ?』
「陸の家......一緒に宿題することになって....
それで......分かんないところも多くてさ......」
『......宿題が分からなかったくらいで
ここまで遅くなるか?』
「ッ...宿題だって多かったし......終わった後、
すごく眠くて......そのまま寝ちゃったの......だから、電話にも出れなくて......。」
『......そう、わかった。母さん達に伝えとく。
......で、お前はどうするんだ?
そのままそっちに泊まるか?』
「えっと......」
百合は陸の方を見る。
陸はコクっと頷く......。
そして百合も同じように頷く。
「うん、陸も、
もう遅いか泊まってもいいって......。」
『わかった、ねぇ...今、陸に
出てもらうことできる?』
「え゜ッ!?」
『ちょっと話したいことがあるんだけどさ......。』
「あ、ちょっと待って......」
百合はまた陸の方を見て
口パクで『出て。』と携帯を指しながら伝える。
「え、俺?」
百合は大きく頷く。
「わかった......」
そして陸は百合の携帯を受け取り電話に出る。
「ぁ、もしもし...陸、ですけど......。」
『あ、陸?久しぶりだね。』
「そう、ですね...お久しぶりです......。」
『百合が悪いね......』
「いえ......俺の方こそ......こんな遅くに。
ところで、俺に用って......。」
『ああ、陸なら、問題ないと思うんだけどね』
「??」