第20章 ♡Story17♡ 記憶
目を覚ました太輔......
「っここ、は......」
「光咲病院の病室です、藤ヶ谷先生。
昨日事故に遭われて、今までずっと眠っていたんですよ?」
「事故......っ」
太輔は咄嗟に頭を押さえる。
「っ太輔!......傷、まだ痛いの?」
「っいや......俺は、大丈夫だよ......ところで......」
「......?どうしたの太s..「君は、誰?」...ぇ......」
今太輔、
ナンテ......イッタノ......?
キミハ、ダレ?
ナンノコト?
「っ藤ヶ谷先生!?
百合ちゃん、玉森百合ちゃん!貴方の彼女です!」
「彼、女......?
北山先生、俺に彼女なんて.....いませんよ?」
「っ藤ヶ谷先生......」
(っ何で......俺の事は覚えているのに、何で......)
「嘘、でしょ?ねぇ太輔!私の事、覚えてないの?」
「っごめん......君が誰なのかも、わからない......」
「っ......太輔......」
頭が真っ白になりふらつく百合。
「百合ちゃん......っ藤ヶ谷先生!
本当に覚えていないんですか!?
百合ちゃん、貴方と付き合う前から凄く慕ってたし....
このネックレスだって彼女とお揃いなんですよ!?」
「ネックレス......?」
宏光はテーブルに置いてあったリングのネックレスを太輔に渡す。
「百合ちゃんの誕生日の前、俺と一緒に買いに行ったじゃないですか!」
「誕、生日......」
首を傾げる太輔、どうやら覚えていないらしい......
「っ......!」
百合は勢いあまって走って病室を出ていく。
「っ百合ちゃん!」
走って行った百合を太輔は不思議そうに見ていた。