第19章 ♡Story16♡ 事故...
そして光咲病院に着き、太輔が寝ている病室の前まで来た。
「......っ北山先生!」
「......っ百合ちゃん!
それに山田君と柊君まで......」
「北山先生......太輔は......」
「うん、命に別状はないみたいだよ。
骨は少し折れたみたいだけどね......」
「っそうですか......(微笑)」
太輔が無事であることを知った百合は
ホッと息をなでおろした。
「っでも......」
「っ......でも?」
(何で北山、先生......そんな複雑な表情をするの......?だって太輔は、無事...だったんでしょ?)
「北山さん、藤ヶ谷さんは......」
「藤ヶ谷先生はね......」
病室に入り、太輔の元に行く行く宏光。
そしてそれに付いてく3人も太輔の元へ行った。
「まだ、はっきりわかったことじゃないんだけど......
先生によると、事故のショックで記憶を......
無くしているかもしれないんだ......」
「っ嘘......」
記憶を無くしてるって......じゃあ太輔は.....
私との思い出も全部、ワスレチャウノ......?
頭の中が真っ白になり百合はその場でふらつく。
「っ百合ちゃん......」
それを咄嗟に支える柊。
「ぁ......すいません柊さん......」
「あくまで可能性だけど......
一時的な記憶喪失はあるみたいなんだ。」
「っそんな......」
百合はベッドの横にある小さなテーブルに
"あるもの"が置いてあると気付く。
「百合ちゃんどうしたの?」
「......。」
百合は涼介の問いに答えず、
自然とその"あるもの"を手に取った。
「......百合ちゃん、それは?」
「......太輔の、ネックレスです......
私にとっても大事な......」
そう、百合が手に取ったものとは......