第19章 ♡Story16♡ 事故...
『お前のせいだ。』
『お前のせいだ。』
『ゃ......』
何でみんな......
『お前のせいだ。』
『お前のせいだ。』
『お前のせいだ。』
『お願いだから止めてよ!!』
百合の周りを囲んでいた人物達は
再び仮面を着けていた。
『『『『お前のせいだ。』』』』
『いやぁぁぁぁ!!』
百合が叫ぶのと同時に仮面を着けた人達は
何もなかったかのように全て消えていった。
力が抜けその場に倒れ込む百合。
『何、でみんな......』
『百合ちゃん......幻覚なんかに惑わされないで?』
再びある人物の声が聞こえた。
それはさっきの軽蔑するような声ではなく、優しい声......
『......っ柊、さん?』
『まだ彼が死んだなんて決まってないよ?』
『っ涼介さん.....』
百合の目の前には柊と涼介の二人が
しゃがみ込んでいた。
『今のは全部、百合ちゃんの幻覚だよ......
みんなちっとも君を責めてなんかいないよ。』
『っだって、私のせいで......
太輔だって......私のせいだって......』
『あの幻覚は全部、
君自身が作ってしまったものだよ......
だから誰も百合ちゃんを軽蔑なんかしていない。』
『っ涼介さん、柊さん......』
『『......(微笑)』』
『大丈夫だよ百合ちゃん、藤ヶ谷さんは絶対助かる。
百合ちゃんが決めつけちゃってどうするの?』
百合の右手を優しく包み込む涼介。
『百合ちゃん、自分を責めなくていいんだよ。
君は何も悪くない。彼だって、そう思ってるよ......』
柊は百合の左手を優しく握る。
『っ......』
二人の温かさに涙を流す百合......
『百合!』
『っ!?』
涙を流すのと同時に、再びあの声が聞こえた......