第19章 ♡Story16♡ 事故...
「藤ヶ谷先生が、自ら......」
「......はい。」
「っ百合ちゃんは?百合ちゃんも怪我を.....?」
「百合ちゃんに怪我はありません、ただ......
事故で精神的なショックを......」
「っそっか......」
そうだよな......
だって1番大好きな人が......
自分の目の前で......。
百合の目元にはさっきまで
泣いていたであろう涙の跡が残っていた。
「百合ちゃん.....」
(百合ちゃん、藤ヶ谷先生は絶対助かるよ......
絶対に......。)
「......俺、藤ヶ谷先生の所に行ってくる。
無事な事が分ったら、
すぐ百合ちゃんに伝えられるように......」
「北山先生......」
「団司君、志村君.....それに山田君、
百合ちゃんをお願いね?」
「「「っはい」」」
「......(微笑)」
宏光は小さく微笑んだ後、
救急士達の後を追って走って行った。
「っすいません!彼の同僚なんです!
同乗しても大丈夫ですか?」
「えぇ!大丈夫ですよ!早く乗ってください!」
「はい!」
救急士に追いついた宏光は一緒に同行することになった。
そして宏光の横には酸素マスクを着けられ、
応急処置をさせられている太輔の姿があった。
「......。」
(藤ヶ谷先生、絶対助かってくださいよ......
もし貴方が死んだら......1番悲しむのは、
百合ちゃんなんですから......。)