第19章 ♡Story16♡ 事故...
「......どうしたの太s.."ガシャン!"......ぇ......」
百合が返事をする前にさっき揺れていた照明器具が外れ
器具は百合の真上に落ちてくる......。
「っ百合!」
「っ百合ちゃん!」
だっ...
太輔は百合の元へ走り出し......
「百合!逃げろ!」
「っ太輔!」
百合の身体を突き飛ばす......
そして......
ガッシャーン!
「っ太...輔......?」
辺りは一気に静かなになる。
「っ嘘、だろ......藤ヶ谷さん......」
落ちてきた照明器具は
百合を庇った太輔の元へ落ちてきたのだった......。
百合がさっきまでいた位置には太輔がおり、
太輔の身体は器具の下敷き状態になっていた......。
頭からも血を出しており......
「嘘......ねぇ、太輔......」
「っ早く救急車を呼んで!......早く!」
「は、はい!」
柊に言われ、
漠然としていた涼介が急いで119番に電話を掛ける。
しばらく状況が上手く把握できなかった百合、
目から涙が溢れだし、一筋の涙が
太輔の頬へ一滴落ちる......
「っ......百合......」
小さく目を開く太輔。
「っ太輔!」
「怪我...は...ない、か......?」
「ぅん......何で庇ったの!?
太輔が犠牲になることなかったのに......」
「だって言っただろ......俺が、
お前を守るってよ......」
「っ太輔!」
「とにかく、お前が無事で.....良かった...よ......」
太輔は最後の一文字を言い終わると目を閉じた......。
「ぃゃ...太輔......」
「百合ちゃん......」
柊は百合の肩を抱く。
「太輔......っいや......
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
百合の叫び声は遠くまで響くのだった......。