第17章 ♡Story14♡ ずっと、解っていたこと...
「ふんっ!俺のはもういい!
柊、さっさと渡せよ......。」
「あぁ、そうだな。
百合ちゃん、腕...出してもらえる?」
「ぁ、はい......」
百合は言われるがままに左腕を出す。
「......。」
柊も鞄から箱を取り出し、その中身から
以前買ったチャームブレスレットを取り出し
百合の腕に直接つける。
「っこれ......」
「俺からはブレスレット。
こっちのケースに他のチャームも入っているから、
気分に合わせて変えてみて?」
「ぇっと、あ、ありがとうございます!」
「気に入って、くれたかな?」
「はい!シンプルなので着けやすいです!」
「そっか......なら良かったよ(微笑)」
「うっわぁ......
柊さんだけ何か別格って感じがする......」
「でもブレスレットって素敵ですよ!」
「......。」
(アクセサリーね......
随分洒落込んだことするんだな、柊の奴......)
「良かったね百合ちゃん!」
「はい、涼介さん!」
「何だよ柊!お前もしかして百合ちゃんの
プレゼント選びに夢中で電話に気づかなかったのか(笑)」
「っ馬淵さん!
......余計な事、言わないでください......」
少し顔を赤らめる柊。
「......。」
(柊の奴......あの餓鬼のこと、好きなのか?)
廉は百合に対する柊の態度や
プレゼントを見て直感的に思った。
そして目線を百合に向ける。
「......?」
百合は首を傾げていた。
(コイツは無自覚かよ......)
再び柊に視線を向けてみると...
「っ......」
何故かまだ顔を赤らめていた......。
「ふぅん......」
「廉さんどうしたんですか?」
「別に、美男には関係ねぇよ......。」
「......?」