第16章 ♡Story13♡ プレゼント
「もう開けていいぞ。」
目を開く百合。
「......?」
「はい、俺からのもう一つのプレゼント。」
「......どこ?」
だがプレゼントが見当たらない百合。
「ったく、感覚で気づけよ(笑)
首元、見てみたら?」
「首......?」
首元を見てみると...
「......(微笑)」
「っ!?」
「それ、どうかな?」
「これって......リングの、ネックレス?」
百合の首元には
指輪がついているネックレスが飾ってあった。
「あぁ。あの時、お前に酷い嘘ついちまったからな......
北山先生と一緒に、見てきたんだ。」
「っわ、わざわざ......?」
「その指輪に彫ってあるところ、見てみて?
オーダーメイドでやってもらったんだ。」
「......?」
指輪を近くで見てみる百合。
「ちょっとクサいかもしんないけど......(苦笑)」
指輪には小さい文字で......
【Dear Yuri
You're the most important person to me.
from F.T】
「っ......」
「英語、翻訳は出来るか?」
「まぁ、一応......えっと......
"あなたは...私にとって一番、大切な人"......?」
「あぁ。
"愛おしい百合へ、
君は俺にとって一番大切な人。
藤ヶ谷太輔より"
ちょっとはずいけど...そんなとこ......」
恥ずかしいのか顔を逸らす太輔。
「っ凄く嬉しい......」
また目に涙を浮かべる百合。
「気に入ったか?」
「勿論だよ!これって世界に一つしかない指輪でしょ?
これならずっと着けていられるよ!ありがとう、太輔!」
「気に入ってもらえたなら良かったよ。
実はさ......
俺も同じリング着けてたの、分ってたか?」
「ぇ......?」