第14章 ♡Story11♡ 誕生日
「......だからってなんで太輔なの?」
「え!?......いやぁ...仲がいい、から?」
太輔は少し焦っているようだった。
「疑問形っ!?」
「......まぁとにかく、俺が代わりに来た、それだけ。」
こんなお店に好んで入らねぇよ......。」
「好んで入ったらいろんな意味でやばいよ。」←
真顔で言う百合。
「......そうだな。」
「で、その彼女さんのプレゼントって何かあったの?」
「いや、まだだ。
あんまり女子とかの好みってわかんねぇし......」
「じゃあ私が何かアドバイスするよ!
女子の好みだったら女子にお任せ!」
「ふぅん......なら話が早いかな......」
「へ?話が早いって?」
「ぇあ...いや......
女子の意見とかあればすげぇ助かるなってこと。」
「なんか今日の太輔、妙にテンパってない?」
「別に、気のせいだろ。」
「ふぅん......」
「その疑いの目は何だよ......」
「何でもないで~す!」
「......で、お前だったら何を選ぶんだ?」
「私だったら匂いがきつ過ぎないやつかな?
かと言って柑橘系じゃなくて...ほんのり甘い香りとか!
例えば......ぁ、この当店人気No.1の香水とかさ!
さっきお試しで匂いを嗅いでみたんだけど、
香りも程よかったの!
「なるほどね......」
「ぁ、でもそれじゃあ私の好みになっちゃう......
ちゃんと彼女さんの好み考えないと!」
「いや、大丈夫だと思うよ。
その彼女も百合みたいなタイプって言ってたから。」
「そうなの?」
「あぁ...」
「タイプが同じってだけで、
香水の好みとかは違うと思うけど......」
「お前が細かい事を気にするな。」←
「なんか私が大雑把な言い方っ!」
「ふぅん、お前はこういうのがいいのか......」
「話を無視っすか......」
「あーわりぃ......お前何か言ったか?」←
「ぬぬぬぬぅぅ......」