第13章 ♡Story10♡ ゲストは...
「っ......」
百合は顔を真っ赤にしながら
呆然とその場に立っていた。
「ぁ、ごめんね......俺があげといて(苦笑)」
「いや、別に......。」
「「......。」」
2人の間にはしばらくの沈黙があった。
お互い気まずそうにしていたその時...
「なんだ柊、お前ここにいたのか。」
柊の後ろから男の人の声が聞こえた。
(下の名前で呼んでいるから親しい人かな?)
ってかまた誰かの声に似てるような......(汗)←
「あぁ廉、わざわざ探してたのか?」
「別に、暇だから捜しに来ただけだ......ん、そいつは?」
廉と言われた男が百合を指差しながら言う。
「っ!?」
(お、お......)
「彼女は...「お兄ちゃんっ!?」←
「はあぁぁ!?」
百合はさっきの柊と同様、廉を指差しながら
驚愕の表情で見る。
もちろん廉も、いきなり『お兄ちゃん』と言われ、
百合に負けないくらいの表情で驚いていた。
「廉、百合ちゃんってお前の妹だったのか?」
「ふざけんな!俺は妹なんていねぇよ!
つーか、んな餓鬼知らねえよ!」
ムッ!
(顔がお兄ちゃんに似ていて
つい呼んじゃった私が悪いけど......
お兄ちゃんの顔で言われてるみたいで
凄いムカつくのですが......。)←
「......また、百合ちゃんの人違い?」
「......はい、
私の兄はそんなに口悪くありませんから。」←
ムカついてしまった百合は口を尖らせながら言った。
「っんだと!?」
お兄ちゃんはこの人みたいに厳つくないもんっ!←
「廉!高校生相手にムキになってどうするんだ......。」
「っ...悪かったな...柊、楽屋に戻るぞ。」
「.....彼女も一緒にね。」
「はあぁっ!?なんで!」
「彼女は玉森百合ちゃん、
今日のバラエティ番組の共演者だよ。」
「......マジでかよ。」
廉は顔を引きずらせた。
(......この人、嫌いなのです。)←
百合は初めて芸能人で嫌いな人ができました(苦笑)