第13章 ♡Story10♡ ゲストは...
「っ!?」
「まだ、口着けてないし...良かったら俺のをあげるよ。」
百合が驚いた理由、それは......
「た、太輔っ!?」
「太輔?」
彼に似た男性は少し驚きながら百合を見る。
そう、目の前の人物は太輔に瓜二つの人物なのだった。
(あれ?太輔がここにいるわけないよね!?
じゃあこの人は......。)
「俺は藤城柊。君が思っている人とは違うと思うよ。」
「藤城......柊?」
藤城柊さん......
どっかで聞いたことあるような無いような......(汗)
「君って玉森百合ちゃんだっけ?
今日はよろしくね。」
藤城柊......
少し前の回想...
(まだ車で移動中の時...)
『ちなみに、A.N.JELLのメンバーはね......』
『はい!』
『ボーカル兼ギターの桂木廉さん、ギターの藤城柊さん、
ドラムの本郷勇気さん、そして新加入メンバーの
キーボード兼ボーカルの桜庭美男さんだよ。
歳は裕太君、颯太君、YuKiNoちゃんと同じくらいかな?』
『なるほど!』
「......あー!藤城柊さんってA.N.JELLの!」
百合は涼介の話を思い出し、柊を指差しながら言う。
「もしかして......俺が誰か分らなかった?(苦笑)」
「ごめんなさい......私、
こないだ芸能界に入ったばっかりで......
もともと芸能人とかもよくわからなくて......。」
百合は気まずそうに言う。
「なんだ!そうだったんだ。」
「本当にすいません!
A.N.JELLの藤城さんってわからなくて......。」
百合は頭を下げる。
「いいんだ、知らなかったなら仕方ないよ。」
「でも......」
「だから謝らないで?
今日はせっかく一緒に共演できるんだからさ。」
「っ...藤城さん......。」
なんか藤城さんって、
太輔とはまた違った優しさがあるな......。
百合は太輔と柊を重ねがらそう思った。