第4章 ♡Story1♡ 再会
俺の頭に向かって落ちてきた物は文集とミニアルバムが
一緒にまとまってあるアルバムだ。
確か俺が教育実習生として初めて行った小学校の
生徒達から貰ったタカラモノだ。
「俺が担当したのって5年生だったよな......。」
特に男はヤンチャだった記憶がある......。
「懐かしいな......もう5年前か......
てなると今年から高1かよ...あっという間だな~
子供が成長するのって......。」
そういえばこの時、めっちゃ俺に懐いてくれていた
女の子がいたな......。
確か、百合ちゃん、だったけな......。
俺はせっかく懐かしいものが出てきたので
拝見することにした。
まずは文集、俺が担当した5年2組は全員で30人ピッタリ。
30人分の文集をパラパラと読んでいると、
ある作文に目がいった。
「......あ、この子だな。俺にめっちゃ懐いてた子。」
題名は......ははは...これな(笑)
『将来の夢は藤ヶ谷先生のおよめさん』
藤の漢字は中学辺りで習うのにわざわざ
『フルネームを漢字で教えてください』って......。
「ホントこの頃はマセてる小学生多いからな......。
5年前の子でも十分マセてたな...(笑)」
この子も今年で高1か......あの子結構可愛かったし、
今頃彼氏の2人や3人作ってんだろう......。
他の子もかなり懐いてきてくれたけど、この子程
懐いてきた子はいなかったな(汗)
そして文集を読み終わってアルバムも見ようとしたが...
「げッ!夢中になりすぎてこんな時間に......流石に
もう寝ねぇと、目覚ましセットしても起きれねぇよ...」
明日も準備があるので俺は目覚ましを4時半にセットする。
睡眠時間みじけぇ...orz
「また明日、ゆっくり見るか......。」
そしてやっと布団に潜る。
「明日の卒業式が無事に終わりますように...。」
それだけ呟くと俺はいつの間にか寝てしまった。
よほど疲れてたんだろうな......。