第4章 ♡Story1♡ 再会
2階の百合ルーム
(やっぱり、陸の言うとおりで
藤ヶ谷先生じゃないのかな......。)
「はぁ......。」
コンコン
「百合、俺だけど入るぞ。」
「あ、お兄ちゃん。どうしたの?」
「やっぱり悩み事あんのか?
あるんだったら相談に乗るけど......。」
「何でもないよ、お兄ちゃん。
ただ明日の卒業式が緊張するだけだもん(笑)」
「無理に笑わなくもいいのに。」
「無理に笑ってないもん!」
「はいはい。」
「......それだけ?」
「ん、ああ、母さんが父さんが風呂からあがってきたから入ってこいってさ。」
「わかった。すぐ支度する。」
「はいよ~じゃあ俺は部屋に戻るから。」
「うん!わざわざありがとう。」
裕太は笑うと向いにある自分の部屋へ戻っていった。
「ふぅ......風呂に入って、一旦先生のことは忘れよう」
自分に問い聞かせ百合はパジャや下着などを持って
風呂場へ向かう。
ポチャーン...
「ふぅ......癒される......」
お風呂で心をリフレッシュさせる百合。だが......
「.........。」
どうしよう......余計藤ヶ谷先生が気になる......。
つい考えてしまう。あの人は『本当に先生だったのか』、
『今頃先生は何をしてるのか』なんて
風呂に浸かるたんびに考えてしまう。
「やっぱりまだ、藤ヶ谷先生の事が好きなのかな......。」
そう考えると、陸にとても申し訳ない気持ちで
いっぱいになる......。
「もう少しで高校生になるのにしっかりしなきゃ......。」
百合はそう呟くと風呂場を後にし風呂を上がった。