第10章 ♡Story7♡ 初仕事
「言い忘れたことは......。」
「......?」
涼介から出た言葉......
「......事務所タレントは恋愛禁止なんだ。」
「......へ?」
涼介から出た言葉に、当然の如く百合は
驚きを隠せなかった。
「丁度百合ちゃんの年頃だと、
恋とかしたい時期だと思うんだけね......。」
「そ、そう......なんですか......。」
「ごめんね百合ちゃん、言い忘れてて......。」
「い、いえ......。」
「もし、誰かと付き合っていることが解ったり、
男の人といるところをパパラッチされたりしたら
大事になるから気を付けてね?」
「ぁ...はい......。」
百合は俯いたまま返事をする。
「もしかして百合ちゃん......
付き合っている人がいるの?」
「......。」
「百合、陸と付き合っているよな?」
黙っていた裕太が口を開く。
「ぇっと......ぁ、うん...まぁ......。」
(そっか、お兄ちゃんやお母さん達には、陸と
別れた事や太輔と付き合っている事、
言ってなかったんだ......。)
「涼介、やっぱり別れた方がいいのか?」
「まぁ、事務所の方針としては...ですけど......。」
「百合はどう思ってるの?」