第4章 ♡Story1♡ 再会
百合side
(やっぱりあの人......藤ヶ谷先生だ......間違えない。)
ずっと好きだったから忘れるわけないし......。
(はぁ......やっと陸と付き合って
先生を忘れる事が出来たかと思ったのに......。)
「お前やっぱり......俺に隠し事してる?」
「えッ!?何言ってるの?全然隠し事なんてないよ!
ほら、明日って卒業式でしょ?それで緊張しちゃってさ~」
「嘘......」
陸はまるで『俺に隠し事はできねぇよ』っと
言わんばかりに百合を見る。
「だから違うってば......明日のこと考えたら、
本当に緊張しt..「嘘だろ?」......。」
「だって百合さっきと全然態度とか違うし......
誰か嫌な奴でも居たか?」
ボソッ...
「違うよ......その逆だよ......。」
「......やっぱり誰かいたのか?」
「コク...」
百合は観念したかのように素直に頷く。
「......誰がいた?」
「............藤ヶ谷先生......。」
百合は少し間を置いて呟いた。
「......ッ!?」
陸は百合の言葉にさっきまでの冷静さは崩れ、
驚きを顔に隠せないようだった。
「......。」
「ソイツ......人違いじゃねぇか?
だって仮にここら辺に住んでいたら何かしら会うだろ?」
「......近くにJRの駅ある......。
学校なんて、いくらでもあるよ......。」
「...ッでもよ......本当に今、教師の仕事を
やってるかも分かんn..「やってるよ......」......。」
「先生はずっと、教師の仕事をやってるよ......
沢山の生徒さんに囲まれて......」
「......もう、帰ろう......流石にこれ以上
帰らないわけにいかねぇし......。」
「うん......。」
2人は気まずい空気のまま家に帰った。