第4章 ♡Story1♡ 再会
「それじゃあ藤ヶ谷先生、
明日に備えてしっかり休んでくださいね?」
「わかってます。横尾先生も2年生担当だからって
油断しないでくださいよ(笑)」
「はいはい(笑)じゃあお休みなさい!」
「お休み~ッ!」
俺達は別れ道でそれぞれの住まいに帰る。
(今日はいつも以上に疲れたな......
今日はコンビニ弁当にしよ......。)
「あれ?あの人ってもしかして......。」
偶然通りかかった1人の少女はしばらく彼の後ろ姿を
見つめていた。
「百合~明日は卒業式なんだから早く行こうぜ?」
「あ、うん!早く帰んないとね!ごめん陸!」
「別にいいって!俺たち幼馴染、だろ?」
「うん!ありがとう、陸......。」
「いいってことよ!
まぁでも、母ちゃん達に怒られるわ俺(笑)」
「ははは!...私もお母さん達に怒られるわ~、
卒業式の前日に何処ほつき歩いているんだってね(笑)」
「だなッ!」
そして2人の中学生男女は手を繋ぎ、
家族の待つ家に帰るのだった......。
けど少女、百合は気がかりな事が1つだけあった。
(さっきのあの人、やっぱり藤ヶ谷先生?)
百合は彼が歩いて行った方角を見た。
「......百合?どうしたの?後ろなんか見て。」
「な、何でもないよッ!さッ早く帰ろう!おばさん達怒るよ?」
「お、おう......。百合、お前......
卒業式前にどっか体調崩した?」
「違うってばッ!」
「ふ~ん......ならいいけど......。」
「うんうん!だから早く帰ろう?」
「あぁ......。(何か隠し事してるな...この感じ......
でも何だろう......なんか、やな予感がする......)」
陸はそんな事を思いながら足を家に向けるのだった。