第9章 ♡Story6♡ スカウト!?
「さて、今日はここまでとしよう。
山田、百合を下まで送って行ってやってくれ。」
「はい。それじゃあ百合ちゃん、下まで送るよ。」
「ありがとうございます、涼介さん!」
「僕も下まで送りましょう。」
「赤沢さんもですか?僕一人で大丈夫ですよ。」
「違うよ。
裕太のをテレビ局まで迎えに行かないといけないからね。」
「そうっすか......。」
「何か僕が一緒にいてはいけない理由でも?」
「いやいやないっすよ!
赤沢さんっていう先輩がいるだけで心強いです!」
「ふぅ~ん......。」
ジト目で涼介の方を見る赤沢。
「な、なんっすかその目は!」
「何でもないですよ。それでは百合さん、
そろそろ行きましょうか。」
「あ、はい......。」
歩き出す2人。
「あ!2人とも、ちょっと待ってくださいよ!」
それを急いで追いかける涼介。
「これから2人の成長が楽しみですね、社長。」
「あぁ、山田も初めてのマネジメントだしな。
良きパートナーとして百合を支えてくれるだろう。」
「そうですね。」
片桐と神楽坂は見送りながらそんな会話を交わした。
「どうでしたか?百合さん、
緊張したのは始めのほうだけでしょう。」
「はい、片桐社長や神楽坂さんも
話しやすい人で安心しました!」
「そうですか、なら良かったです。」
「はい!」
「ねぇ、百合ちゃん。」
「何ですか?涼介さん。」
「家まで一人で帰れるの?」
「帰れますよ!バスのルートも覚えてますし!」
「一応家まで送っていくよ。」
「大丈夫ですよ!そんなの悪いですし......。」
「これもマネージャーとしての仕事!
遠慮しなくていいんだよ?」
「でも......。」
百合は赤沢のほうをチラッと見る。