第4章 ♡Story1♡ 再会
それから数日後、正式な手続きも済ませた。
後は現在受け持っている3年生のクラスを卒業式で
見送るだけとなった。
卒業式は早くも明日までに迫った。
「もう明日なんですね......
アイツ等が旅立つのって......」
俺は職員室でコーヒーを飲みながら、
同期の横尾先生と話していた。
ちなみに横尾先生は2年生を受け持っている。
「高校の3年間はあっという間ですからね.....。
あ、確か藤ヶ谷先生も来年度から新しいところに
移るんですよね?紫鶴大学に。」
「はい、なのでアイツ等と一緒に卒業です。」
「そうですか......頑張ってくださいよ?
僕も、頑張りますから!」
「心強いです(笑)」
「本当にそう思ってますか~?(笑)」
「思ってますよ(笑)」
こんな笑い話、しばらく横尾先生とは出来ないんだな...
横尾先生が受け持つ2年生だってもう3年になって
就職だの進学だの専門学校だなんてなって......
忙しい年になるし......。
俺も大学での教員生活はまるっきり初めてで
大学生だった頃とは違う......。
「お互い忙しい年になりそうですけど頑張りましょうね!」
「そうですね、藤ヶ谷先生!」
そして放課後になり生徒達はみんな下校して
俺達も帰りたいってところだけど......
そうはいかないんだよな(笑)
「残りの仕事頑張んねぇと......」
俺を含む残った先生方は明日の卒業式が無事に終われるよう
体育館や校舎内をパトロール。
「......よし、体育館周り異常なしっと!」
「藤ヶ谷先生、体育館内も異常なしです!」
「お疲れです!」
「藤ヶ谷先生、横尾先生お疲れ様です。最終チェックは
我々で済ますので後は帰って大丈夫ですよ?」
「特に藤ヶ谷先生は3年生を受け持ってるんですから、
明日に備えてゆっくり休んでください。」
「皆さん......ありがとうございます!
それじゃあお言葉に甘えて、失礼します。」
俺達はお辞儀をし帰ることにした。