第1章 +1
「ああ、あの子なら今日は休みだよ。」
「…そっすか。失礼しました。」
休んだのか、あいつ。大丈夫なのか?
今日部活あったけど、行く気になれなくて休んだ。まあ、こんなのサボりだよね。
昔の事と重なっちゃって、余計に重くのしかかってしまった。
ベッドの上、パジャマのまま枕に顔を埋めてクシャクシャの表情を隠す。
思い出しただけでまた瞳が潤んでいくような過去が脳内をよぎっていく。
_____「うわっ当たっちまったよ最悪。」
私とちょっと当たったからなんだっていうの?
_____「まあ、自業自得だよね。」
私が何をしたっていうの?
_____「本当、さっさといなくなればいいのに。」
そして私は学校に行かなくなった。
我慢の限界だった。
友達にも裏切られ、先生はそんなはずないって目を逸らして。
それでも楽しい学校生活に憧れる自分がいて。
高校に入学して。
本当に楽しくて。
でもやっぱり最終的には裏切られるんだね。
それでも私は
「大丈夫か?」
誰かの優しさを求めてるんだ。