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【CDC企画】ライオンと友情とチョコレート

第4章 全てはリエーフのため




 何やら遠い目で、意味深にお互いの肩を叩き合う。

 そして、身を乗り出し、蚊帳の外で一人コーヒーを啜っていた私の頭をガシッと掴む。

「いった!?いたたたっ、痛いよ!?」
「そりゃそうでしょうよ、痛くしてるんだから」
「何一人優雅にコーヒー飲んでんの?アンタのことでしょう?ん?」
「ごめんごめん!謝るから!」

 悲鳴に近い声で謝れば、友人たちは大きなため息をついた。

「……あのねぇ、ことり。リエーフが彼女欲しいとかそういうこと言ったの?」
「言ってないけど……」
「ことりが勝手に思ったことでしょ?ただの思い込みで行動して、リエーフがそれを望んでなかったら、それは余計なお世話って言うの。ことりに避けられたリエーフが楽しそうに見える?」
「でも、私はただの友達なのに、リエーフを好きな子達の邪魔をしちゃってるわけで……」

 しどろもどろに言い訳すれば、頭をひっぱたかれた。
 割と遠慮のない、本気に近い力だった。めちゃめちゃ痛い。

 流石に文句を言おうと顔を上げて、友人たちの表情に言葉を飲み込む。

「この馬鹿!!仲が良い女子が居るくらいで話しかけるのも躊躇ってるような根性なしどもじゃなくて、リエーフの気持ちを考えなさいって言ってるの!!」
「リエーフ自身に気になる女子がいるっていうならまだわかる!でも、あの同い年の女子に平気でベタベタ張り付いてるようなガキんちょが、友達より恋を優先したがると思う!?」

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