第1章 秘密です【黒子テツヤ】
「なら、これならどうですか?」
僕は夏姫さんの持っていた本を手に取り、適当なページを開きながら唇を重ねた。
ーーーちゅっ
「これなら誰にも見られてはいません」
夏姫さんの右側は本棚、左は僕が本で隠しているので見えてはいない。
まぁ、近くに僕たち以外いないので意味も無いようなものですが。
「テ、テツヤ君!?」
「はい。何ですか?」
「キ…キス……」
「もう一度ですか?」
ちゅっ……ちゅっ----
夏姫さんの言いたい事は分かっています。
「違っ…………んっ」
でも僕も男ですから理性と言うものをこれでも最小限に抑えているんですから。
*
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「夏姫さん、僕…何かしました?」
図書室から教室に戻る最中も僕と目線を合わせようとしないさ夏姫ん。
理由は分かってますけど…
頬を赤く染めながら隣を歩く君もまた可愛いですね。
明日また図書室に行った夏姫さんはどんな反応をしてくれるのか、僕は楽しみで仕方ありません。