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【黒バス】私の彼氏はバスケ部です

第54章 幸せタイム【笠松幸男】


【笠松】

「ただいま」

「お帰りなさい」

仕事が終わり夜遅くなってもいつも迎えてくれる愛しい声。

「今日はいつもよりお疲れ?」

「別にそうでも…まあ、しいて言えば黄瀬と一緒だったくらいか」

「そうなんだ」

『笠松先輩!昨日、○○と公園に行って遊んできたんスよ~』

『かわいんスよ~天使っス!』

フライトや休憩時間は黄瀬の子供自慢ばかり。

高校の時からの長い付き合いだからいい加減慣れたが毎日ウザい。

「相変わらずだね…黄瀬くん」

「ああ」

夏姫は引きつるような笑みを浮かべたままキッチンに立つ。

「ご飯は?」

「食う……自分で用意するから座ってろ」

「でも」

「お腹も大きいんだ。オレよりお腹の子大事にしろ」

渋々夏姫はテーブルのイスに腰を掛ける。

今月を出産に控えた臨月のお腹は大きくなっていた。

家の中も子供の物で溢れ今までの生活の面影は殆ど無い。

「いただきます」

「召し上がれ」

お互いの今日の出来事などたわいのない話をしながらオレは夕食を食べ終えた。




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