第45章 キラキラオオカミさん【黄瀬涼太】
「黄瀬くんは普段この森で何してるの?」
「バスケっスかね~…赤司っちが森にバスケットコート作ったからそこでバスケやったり、あとは街に出てブラブラ…。夏姫は何してるんスか?」
「私はリコさんの所のお手伝いかな?あとは、家のお手伝いするくらい」
「偉いっスね~。俺お手伝いとかした記憶無いっスよ。雑用ならやってるケド…」
気を紛らすように夏姫は黄瀬と話していたがだんだん夏姫は黄瀬に心を開いていた。
「ねぇ、俺に興味が出た?」
「え…あ…ちょっと?」
「ちょっとかぁ…まぁ無いよりマシっスね」
「あの…」
「どうしたんスか?」
「どさくさに紛れて手握らないでもらえます?」
「酷い!!俺は紳士のようにエスコートしようとしてたんスよ!!」
「それならそうと言ってくれれば…」
「言わなくたって分かるでしょ!?」
「何を?」
「もういいっス…」
夏姫にも通用するまで黄瀬の努力はまだまだ必要なようだった。