第29章 彼氏が小さくなりました【黄瀬涼太】
「…………」
朝起きたら涼太くんそっくりな小さな子どもがいました。
「えっと……ぼ、僕~お名前は?」
「おれっす!りょうたっす!きせりょうた!」
名前まで……え?
「涼太くん?」
「そうっす!」
「海常高校1年でバスケ部で背番号は7番の…黄瀬涼太くん?」
「かいじょーこーこーばすけぶのきせりょうた!しんじてよ!夏姫!」
「ちょっと待って…」
頭を整理しよう。
昨日は確か…
明日が休みだからって涼太の家にお泊まりする事になって。
ご飯食べて、一緒にお…お風呂に入って……
その後は………その、えっと……え…えっち……して…
「なにあかくなってるんすか?」
「し、しっ!」
で、そのまま寝ちゃって
起きたら涼太くんが小さくなってた…………と。
「何で?」
「さっぱりっす!」
「とりあえず、今は服を用意しないと!」
小さな涼太くんは大きな涼太くんの服を着ていたが、元々大きいだけあってTシャツは引きずる大きさになっていた。
「涼太くん、服買ってくるからね!」
私は服を買いに涼太くんの家を飛び出した。