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【ハイキュー】エンノシタイモウト

第18章 【及川の突撃】


さて、及川の影響力というのは恐ろしいもので次の日も縁下兄妹にとっては面倒な事が起きた。

「ヤッホー。」

及川徹本人が烏野に突撃してきたのだ。更にまずいことに及川を止められる唯一の人物が今日もおらず、事が起きた時顧問の武田もコーチの烏養もたまたまいなかった。

その時烏野バレー部の連中はマネージャー陣も含め、練習の合間の休憩中だった。まず対応に当たったのは澤村である。ライバル校の主将が単身やってきた為何か良くないものを感じたらしい。

「や、やぁ。青葉城西の主将が他校に来てどうしたんだ。」
「薬丸君っている。」

澤村は当然答える。

「薬丸。いやうちにはそんな名前の奴いないんだが。」

及川はあれぇおっかしいなぁと首を傾げた。

「薬丸美沙って子からここにおにーちゃんがいるって聞いたんだけど。」

澤村はハァと彼にしては間抜けな声を出す。

「だがいないものはいないしなぁ。」
「えーっ、じゃああの子嘘ついたのかなっ。おにーちゃんが君らのチームで俺の事はそのおにーちゃんから聞いたって言ってたのに。ひどい言い草だったけどね。」
「一体何を言われたんだ。」
「女子にキャーキャー言われては岩ちゃんにどつかれて気になる相手にはどスルーされている愉快な人って言われたんだよっ。」
「それは全部事実じゃないのか。」
「ちょっとっ、澤村くんまでひどくないっ。」

アホな事を抜かし続ける及川に困る澤村、そんな2人のやり取りをこっそり聞いていた旧姓薬丸美沙の兄は内心冷や汗をかいていた。及川は何故旧姓とはいえ美沙の名を知っているのか。美沙は薬丸の姓でも縁下の姓でも名乗っていないと言っていたが。それに自分に何の用なのか。
そうこうしているうちに事態は悪化の一途をたどった。
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