• テキストサイズ

サンジのおやつ

第3章 2時



なんでだ?
可愛いって思われたくないのか?
いくらイマイチな娘でも可愛く魅せれる努力はするのに、
こいつはなぜしない?

そう思ってしまった時から、
こいつは女性ではない。
男の目を気にしない、《オバサン》
なんだと。

俺はそぉ認識した。

ウソップに切ってもらった可愛い髪型も、
こんな分厚いメガネなんかかけて下ばっか向いてたら、
意味がねぇ。

なんて考えながら、
メガネの眼鏡をゆっくりも外し、
顔にかかった髪を耳にかけさせた。

「…………………っ?!………」

全く化粧っけのない顔だが、
きめの細かい肌に、少し赤らんだ頬、
ぷっくりとした唇、長いまつげ。

……どぉなってんだ??

不思議過ぎてたまらない俺に、

「可愛いでしょ。しん」

ナミさんの静かな声。

驚いてナミさんを見ると、

「食べちゃダメよ」

と、少し悪そうな笑顔でしんの頭を撫でる。

ピクっと動いたまぶたが、
開きかけたとき、

「まだ寝てなさい」

ナミさんが、しんの目を塞いだ。

その声に安心したのか俺の服の握りまたすぅっと
しんは眠りについた。

そのどうしようもない感情に顔を歪ませる俺を横目に、
ナミさんもまた、
眠りについた。




/ 62ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp