第2章 1時
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「ねぇ、また警告音がなったみたいだよ?」
弟のダランが、私の服の袖を引っ張った。
地下にいても聞こえたその音は、私達の不安を煽る。
『うん。でも大丈夫だよ。
パパ達が守ってくれるから』
モニターへと目を戻し、いくつもの場面が見れるようにする。
一つ一つチェックして行くと、ひとつの場所で目が止まる。
慌てて立ち上がり、銃と刀を持つと15スポットへと通じる扉へと向かう。
「しん、どうしたの?!
どこ行くの?!」
ママが止めに入るが、
『助けに行くの』
モニターのさっきの場面を指し、そのまま駆け出した。
そこに映るのは、泣き叫ぶ女の子の姿だった。