第16章 *オリジナル短編2*
宇佐見side
男の人たちは去っていった
まだ、震えが止まらない……
油断してたら涙が溢れそうだ
「よかったぁ」
脱力し、ペタンと床に座る
カルマは……
俯いた状態で、沈黙してる
「カルマ、だいじょ……」
「あんた、何やってんの?」
「…え?」
「あんな事して、あいつらが本当に引き下がるとでも思ってんの?きっと、また同じ手を使うよ」
どうして怒ってるんだろう……
「なんで怒ってんのさ」
「怒るだろ!女に守られる男って…いや、問題はそこじゃない、あんたの体を傷つける事になるかもしれなかったんだよ?」
「だ、大丈夫だよ……だって、カルマが死ぬより私がちょっと我慢すればいいだけの事だもん」
な、なんで怒られてんだろ私…
「そうじゃない!俺が嫌なの!」
「……どうして?」
「どうしてって……」
分かんない……