第9章 *毒の時間*
宇佐見side
「奥田さん…先生あの薬、毒って言ったんだよね」
「……だっ…騙したんですか、殺せんせー⁉︎」
殺せんせーは、天井の隅でツーンとしている
「奥田さん、暗殺には人を騙す国語力も必要ですよ」
「えっ…」
「そうそう、どんなに優れた毒が作れても今日みたいににバカ正直にわたしてもターゲットに利用されて終わり」
「桃果さん、君が先生に毒を盛るならどうしますか?」
「先生の好きなお菓子の生地に毒を練りこませて、手作りお菓子って言って渡すかなー」
あ、これ言ったら実践できないじゃん
「そう、人を騙すには相手の気持ちを知る必要がある、言葉に工夫をする必要がある、上手な毒の盛り方、それに必要なのが国語力です」
先生は薬の効果が切れたのか、元に戻った
「愛美ちゃんの理科の才能はこのクラス一すごいし、それを伝えるために、国語力も鍛えた方がいいって事を先生は言いたいんじゃない?」
「その通りです」
先生は明るいオレンジ色の⭕️を表情に表した
「は…はい‼︎」
おっいい返事♪
「あっはは、やっぱり暗殺以前の問題だね〜」
また、私たちの知らない間に一部は動き始めているのであった
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「……しかしながら本部長それは、生徒たちに不安を与えはしないでしょうか」
『烏間君、君は生徒の不安と地球の不安、どっちが優先だ』
「……」
『国の決定だ、もとより素人の子供達に殺れるとは思っておらん』
「…それで、その人物はどのような」
『手練れだよ、世界各国で11件の仕事の実績がある、正真正銘…プロの暗殺者を送り込む』