第4章 *野球の時間*
宇佐見side
先生は私から課題のノートを素早く取るとマッハで採点している
「君達と真剣に向き合う事は…地球の終りよりも重要なのです」
なぜ…この生物はここまで"先生"をするのだ
「…殺せんせー採点スピード誇示するのはわかるけどさ、ノートの裏に変な問題書き足すのやめてよ」
「にゅやッボーナス感があって喜ぶかなと…」
「むしろペナルティだよ…」
なんなのさこの《この触手がイマイチ萌えない理由を英語で述べよ》って問題
タコの足にリボンがついたような絵が書いてある
……………
答えは全面的に気持ち悪いからでしょw
「そんな訳で君達も先生と暗殺を真剣に楽しんで下さい」
赤ペンをくるりと回し口元に持っていく
「ま…暗殺の方は無理と決まっていますがねぇ」
ムシャムシャ
食べてる
インクって体に悪いんじゃ…
あぁ、怪物ならなんでもOKなわけね
━━━━━私達の先生は、超スピードと万能の触手を備えていて、正直殺せる気がしない
バァンッ
「うわっ」
「おぉー!」
「すごいよ杉野‼︎消えたみたいに変化した‼︎」
杉野の投球は、極端な曲がり方をして木に当たった
私達3人は杉野の練習に付き合っている
「ヒジと手首をフルに活かした変化球を習得中だ‼︎遅い速球《ストレート》もこいつと二択ではやく見せれる」
「あいつにとっちゃアクビが出るような球だろーけど、でもさ、渚、宇佐見!俺、続けるよ…野球も暗殺も」
「うん」
「だねッそうと決まったら先生のところへレッツラゴー」
━━━━━━でも、不思議と私達を殺る気にさせる、殺せんせーの暗殺教室はちょっと楽しい
「殺せんせー‼︎ちょっと殺したいんだけど来てくんない?」
「ヌルフフフフフ懲りませんねぇ」
今日もE組では暗殺が始まる