第4章 *野球の時間*
宇佐見side
「アメリカでも月の爆発の話題ばかり、もっと楽しい一面記事が欲しいですねぇ」
「ほんとねー、同じ記事ばかりじゃつまんないよねw」
私がニュッと顔を出してそう言うと殺せんせーは
「にゅや⁉︎桃果さん⁉︎いつからいたんですか⁉︎」
って言って驚いた
「失礼なーさっきからいましたー」
「そ、それはそれは申し訳ないです…」
「まぁ、慣れてるからいいけどー」
確かに慣れてる、よくあるから
でも、担任なら気づいて欲しかったなぁw
かなしw
あれ?あれは渚と杉野くんではないか
なんか喋ってる
行ってみるか
「すーぎのっなーぎさっ何してんの?」
私がそう聞くと
「桃果!あいつの日課がマッハ20でハワイに寄って買ったドリンクと新聞で、毎朝HR前は校舎裏でのくつろぎタイムなんだ、渚の情報なんだけどな」
へー渚、意外とすげー←失礼
杉野が言い終わると、渚とハイタッチした
「うん、頑張ってね杉野」
「おう!百億円は俺のモノだ‼︎」
私と渚は、木の影に隠れる
私達は、殺し屋。
標的《ターゲット》は先生。
杉野は、殺せんせーを見つめ独特のフォームで構え、ボールを投げた
ザッ
ビュッ
球は真っ直ぐ先生へと向かう
「おはようございます、渚君、杉野君」
いつの間にか後ろにいた、殺せんせーにビックリする私達
私でさえも今の動きは見えなかった
「さ、あいさつは大きな声で!」
「…おはようございます、殺せんせー」
渚は戸惑いながらもあいさつをする
杉野は驚きを隠せないようだ
「え⁉︎ええ⁉︎」
パサ
近くで、先生が読んでいた新聞はが落ちる音がする
「先生の弱点・対先生BB弾をボールに埋めこむとは、良いアイディアです、これならエアガンと違い、発砲音もない」
うん、いい方法だと思う←めっちゃえらそう
「ですが…先生にボールが届くまでヒマだったし…直に触ると先生の細胞が崩れてしまう…そんな訳で、用具室までグローブ取りに行ってました」
なんか…扉を開けて、ゆっくりグローブを探し、用具室の扉の近くにある、根性と書かれた盾みたいなのを直してから来る先生が、簡単に想像できるのは私だけだろうか…
そして先生はいつもの言葉を残した
「殺せるといいですねぇ卒業までに」