第1章 止められない現実
日曜日。新一と蘭は久々にトロピカルランドにきた。
「良かった~。晴れて。今日はめえいっぱい楽しもうね」
いつもと変わらない笑顔を蘭は新一に向けた。
「あぁ。楽しもうな」
(今日こそは蘭に本当のことを…)
新一は心に誓っていた。園内に入って最初に目についたのは新一がコナンの姿にされた時に乗っ
たジェットコースターだった。コナンになる前は蘭のことが本当に大好きだった。
しかし、コナンの姿になって快斗に色々助けてもらったことにより新一の心は快斗の方にいってしまった。
もちろん蘭が嫌いになったとは言わない。
(この姿に戻ってから快斗のことばっかだしな…)
新一はため息をついた。
「ちょっと!新一?!せっかく楽しむ機会なのにため息なんかついちゃって。ほら。ジェットコースター乗るよ!」
「お…。おう」