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体力の代わりに

第6章 理由2


澤「ああ!すまん!
話があるんだったよな」

『はい』

澤「みんな
片付けの前に月原から話がある
集合してくれ!」

みんなは少し小走りで
私の前に集まった。

『あ、えっと、その・・・
・・・お座りください』

ちょっとした威圧感におされつつも
話を始められる状態になる。

何から始めようか迷った末に
私はまず立ってみせることにした。

「「!!」」

私が倒れた時
ここにいなかった人は皆
驚いているようだった。

『ご覧の通り、私は立つことも
歩くこともできます』

車椅子の周りを一周してから
その前に座る。

『そんな私がこれを使う理由は
著しく体力がないからです。

生まれた時から、
満足に泣くことのできる体力もなく
3歳までは、
多くの機械につながれていました』

月「ずっと入院してたってこと?」

『うん。

やっと退院できたのは、
少しだけ歩ける程度の体力がついた
5歳頃です。
それでも長時間は歩けないので
現在まで車椅子生活です』

澤「えっと・・・」

『こんな話をしたのは念のため。
皆さんに知っておいていただくためです。
何かあったらお願いいたします』

こんな話をしてしまったから、
体育館は暗い空気になってしまった。

(どうしよう・・・)

しばらく考えた後、
ある答えにたどり着いた。




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